頑張って勉強して一流大学をめざすのはカッコ悪い、という感覚にとらわれている人も少なくないようだ。おかしなもので、同じ一流でも、甲子園をめざす、Jリーグをめざす、というのは、一転して“カッコいい”に変わってしまう。「カッコ悪い」とか「みっともない」という言葉がはからずも示しているのは、「周囲から自分がどう見られるかが気になる」ということだ。つまりは、自分の行動基準が周囲によって決められているということである。それこそ、もっとも恥ずかしいことだし、みっともないことだ。自分がどこにもないのだから。だが、こういった“周囲が気になるタイプ”の若者、“頑張れない若者”が増えているおかげで、“自分にこだわるタイプ”が大学受験ではかなり得をする状況も生まれている。たとえば、昔に比べればはるかに大学受験技術が進歩し、数学を中心に問題がやさしくなっているにもかかわらず、東大の合格最低点はそれほど変わっていない。難問は解けなくても、標準問題を確実に取れれば合格最低点を超えられるようになったのだ。その結果、最近は、東大合格者の“すそ野”が地方の無名高校にまで広がっている。もちろん、少子化の進行で大学受験生全体の数が減っているという要因もあるが、それ以上に、がむしゃらに頑張る大学受験生の層が以前よりもぐっと少なくなっているのである。そういう状況だから、ちょっと頑張れば、トップ層の連中に追いつける可能性は、昔に比べてはるかに高い。だからこそ、自分にこだわって堂々と一流をめざすべきなのだ。コソコソ勉強したり、周囲を気にしてグラついていたりしたら、せっかくのチャンスもスルリと逃げてしまう。